ソフトウェア生産性向上に向けて「QINeS-BSW」を東芝に導入 ~次世代電池制御ECUへ搭載~

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2023年3月15日

SCSK株式会社

 

SCSK株式会社(本社:東京都江東区、代表取締役 執行役員 社長 最高執行責任者:當麻 隆昭、以下 SCSK)は、株式会社東芝(本社:東京都港区、代表執行役社長 CEO:島田太郎 、以下 東芝)が開発するリチウムイオン二次電池(SCiBTM)パックにおける次世代電池制御ECU(Electronic Control Unit:電子制御ユニット)の標準ソフトウェアプラットフォームに、AUTOSAR規格準拠の「QINeS-BSW(クインズ ビーエスダブリュー)」が採用されたことをお知らせします。
SCSKは、車載ソフトウェアの大規模化、複雑化に対し、生産性向上に寄与するソフトウェアプラットフォームの標準化を引き続き推進してまいります。

 

 

1.採用の経緯

車載システムのE/Eアーキテクチャが、機能ごとに最適化される「機能分散型」から、システム全体の制御を高性能な中央コンピュータで集約して行う「中央集中型」に変化する事に伴い、以下のような期待に応えるソフトウェアプラットフォームが求められています。

【ソフトウェアプラットフォームへの期待】
● 車載システムに要求されるAUTOSAR、機能安全ISO26262、セキュリティISO21434など標準規格への対応
● 製品毎に変更が必要な完成車メーカー固有仕様への対応
● 派生開発、将来の機能拡張およびハードウェア変更への対応

東芝はSCiBTMパックを、車載をはじめ、定置・産業用途向けなど幅広く製品展開しており、製品に応じたソフトウェアプラットフォームを開発していたため、変更やメンテナンスに多くの時間を費やしていました。
上記課題を解決するため、車載向け電池製品を中心に広く利用することができ、国内ベンダならではのタイムリーな開発支援およびサポートが受けられる「QINeS-BSW」の採用に至りました。

 

【東芝からのコメント】

東芝では幅広い用途で採用されるSCiBTMパックに利用可能なソフトウェアプラットフォームを探しており、機能安全やセキュリティなど厳しい車載要求に対応でき、かつ定置・産業向けなどにも適用可能な製品・サービスとして「QINeS-BSW」を採用しました。
今後は構築した標準ソフトウェアプラットフォームを用いた製品開発を進めて行きますが、完成車メーカーの個社要求対応や機能安全対応、セキュリティ対応などソフトウェア開発の生産性を更に向上する製品・サービスの提供を期待しています。

株式会社東芝 電池事業部

 

 

 

2.SCSKモビリティサービス「QINeS」の今後の取り組みについて

SCSKは車載システムのソフトウェア開発全体の生産性向上に取り組んでいます。
QINeS-BSWによるソフトウェアプラットフォームの標準化に加え、QINeS-ESを主体としたモデルベースシステムズエンジニアリング、モデルベース開発およびプロセス改善サービスなどによって、ソフトウェア開発の複雑化への対応、再利用性の向上、コード開発の自動化などを推進し、ソフトウェア開発工数の最大50%の削減を目指してまいります。

 

【SCSKモビリティサービス「QINeS」が提供する製品およびサービス】

SCSKは、モビリティサービスとして、ソフトウェアTier1およびモビリティサービサー領域のサービス提供を強化しています。

 

 

■SCSKモビリティサービス「QINeS」 ブランド体系図

SCSKモビリティサービス「QINeS」 ブランド体系図