QINeS導入サービスの実績と今後に向けて

作成者: 羽根田 高志

 SCSKが提供するAUTOSAR準拠のBSW(QINeS-BSW)は2016年から販売を開始し、これまで複数のお客様に採用頂いてきました。
 QINeSではBSW製品だけではなく、お客様のご要望に合わせた導入支援サービスを提供しており、手厚いサービスがQINeSの特徴となっております。

 

 私はQINeS販売初期から、QINeSの導入支援サービスを担当し、お客様のAUTOSAR導入に対する課題をお客様と一緒に解決し、AUTOSAR対応したソフトウェア開発を支援してきました。
 私が過去に担当してきたお客様の多くはAUTOSAR導入未経験であり、「AUTOSARの導入を考えてるがやり方が分からないので一緒に開発して欲しい」という要望がありました。そのため導入支援サービスとして主にBSW側の構築(設計~テスト)をSCSKが担当しAPL側をお客様が担当するという形で、試作開発から量産開発まで開発を支援してきました。

 

 その中で私が実施してきた主な支援内容を紹介します。
①Fit&Gap分析(AUTOSARでソフトウェア要求が満たせるかを確認し、満たせない要求に対する対応の提案)
②BSWインテグレーション支援(ソフトウェア要求に合わせた設計~テストをSCSKが担当)
③QA&オンサイト対応(お客様からの質問への回答やオンサイトでの合同デバッグなど)
④AUTOSAR知見の共有(AUTOSARや各BSWモジュールの役割、振る舞いについて説明)

 

 ①Fit&Gap分析ではソフトウェア要求を基にAUTOSAR仕様とのFit&Gap分析を行いました。AUOTSARで対応出来る要求(Fit)と対応できない要求(Gap)を分類し、Fit要求に対してはどのように実現できるのか、Gap要求に対しては別の実現方法検討し提案するところまで実施しました。その結果、お客様はAUOTSAR対応に対する不安が解消され、AUOTSAR対応の決断と共にQINeSを採用頂く事ができました。

 

 ②BSWインテグレーショ支援では、アプリケーション開発をお客様が担当し、BSWのインテグレーションをSCSKが担当する形で、お客様と共に1つのECUソフトウェア開発を設計~テストまで行いました。また試作開発から量産開発まで一貫して支援し、量産に必要な機能安全に関わる対応も行いました。
 AUTOSAR知見の無いお客様でもBSW側をSCSKが担当する事で、AUTOSAR対応したECUソフトウェアを計画通り開発する事が出来ました。

 

 ③QA&オンサイト対応では、お客様からの質問に対して随時回答をするだけでなく、週次など定例での打合せを設けて、QAの確認や課題事項の共有を行い、お客様の困り事を迅速に解決をしてきました。また、オンサイト対応としては、お客様の開発拠点に出向き、オンサイトで合同開発を行うなど、メール等でのやり取りでは解決が難しい内容にもお客様と共に解決をしてきました。

 

 ④AUTOSAR知見の共有は、上記の①~③のような支援を行う中で、AUTOSARの各モジュールの役割や振る舞い、開発の方法を説明し、SCSKがインテグレーションしているBSWについても理解して頂いております。
 その結果、次の開発以降お客様で対応できる範囲が増えていき、今では単独でAUTOSAR対応のECUソフトウェアを開発出来るようになっているお客様も増えています。

 

 このように、SCSKではお客様の不安や課題に合わせて様々なサービスを実施しており、こうしたSCSKのAUTOSAR知見を活かした開発支援は、これまでのお客様に評価頂けていると感じています。

 しかし近年ではAUTOSARの知見や開発経験のあるお客様が増えてきている事もあり、SCSKのサービスに求められる価値も変化してきています。これまでの様に、「AUTOSARの導入を考えてるがやり方が分からないので一緒に開発して欲しい」というお客様だけでなく、「他社BSWを利用しているが、QINeSも試してみたい」、「開発は自社で実施出来るのでライセンスだけ購入したい」というお客様の声も聞かれる様になってきました。

主なお客様層の変化

 このようにお客様層の変化に伴いQINeSに求める価値も変わるため、QINeS製品およびサービスも対応していかなければいけません。
これまでの様に、AUTOSAR知見を活かした開発を請け負うサービスだけでなく、お客様がAUTOSAR対応したECUソフトウェアを開発するためのサービスラインナップの拡充が必要と考えています。
 そのためにも私は、これからも多くのお客様にQINeSを採用頂けるように、QINeSの進化にこれからも関わっていきたいと思います。

作成者: 蒲原 達也

AUTOSAR Adaptive Platformの活動に関わって

本記事では組み込み開発や Classic Platform の開発に従事している方を対象に、私が Adaptive Platform のWGの活動や開発に携わったときに感じた特徴を紹介し、少しでもAdaptive Platform について興味を持って頂けると嬉しいです。SCSK はこれから採用が増えるであろう AUTOSAR について Classic Platform および Adaptive Platform に関するソリューションをこれからも提案・提供し、自動車産業へ貢献していきたいと考えております。

作成者: 綾野鉄朗

AUTOSAR Adaptive仕様策定ワーキンググループ活動とSCSKの取組み

今回のエンジニアブログでは私が約4年の間AUTOSAR Adaptiveの仕様策定ワーキンググループ(WG-AP-ST)に参加、活動してきた経験やWG-AP-STのスピーカーとして取り組んできた内容を個人の感想を交えてAUTOSARパートナー以外の方々にも分かりやすくお伝えします。AUTOSARの仕様策定活動って?ワーキンググループって何しているの?と、外からは分かりにくい情報をお伝えすることで、ワーキンググループ活動に興味を持っていただき、さらには実際に参加いただけることを期待しています。

作成者: 立松伸哉

ETロボコンを活用した組込み技術者の育成

 SCSKの組込み部隊は、1970年代、製鉄所の搬送路制御から始まって以来、長い歴史があります。2000年前後のビジネス系基幹システム開発の活況に圧され、組込み技術者のビジネス系技術分野への配置転換が行われ、関西、関東地区の家電系部隊が解散され、名古屋地区の車載系開発を担当していた部隊のみが辛うじて存続しました。

 2000年以降の自動車への環境、安全要求が増えたことで、車載に搭載されるECUが急増し、ECUソフトウェアは複雑、膨大化しました。その結果、低迷していた車載系マーケットは2002年を底に回復し、SCSKの組込み部隊はモビリティシステム開発部門として車載開発を中心としたサービスを提供しています。